建物の設計は、米沢市出身の建築家の伊東忠太で神殿と調和を保つ日本風の外観をみせた重層建築で、昭和41年(1966)に増設された部分を除き、平成10年(1998)に登録有形文化財に認定されました。
「伝国の杜」の"米沢市上杉博物館"部分には、上杉鷹山公等の上杉氏に関連する展示を中心に、伊達氏や市内の古墳に関する展示など江戸時代以前の展示もおこなっています。
織田信長から上杉謙信に贈られた狩野永徳の作品、上杉本洛中洛外図など国宝も収蔵されており、見ごたえあります。
大正12年(1923)に米沢藩初代藩主の上杉景勝を合祀、昭和13年(1938)に景勝の重臣・直江兼続、鷹山の師・細井平洲、鷹山の藩政改革を補佐した巧臣・竹俣当綱と莅戸善政を合祀し、祭神は六柱となり、境内には、鷹山公が隠居した際、次代の藩主治広公に贈った藩主の心得3か条「伝国の辞」の石碑が建っています。
設計者は中條精一郎、施工は名棟梁江部栄蔵の文化財的価値のある邸で、平成9年(1997)に国による登録有形文化財に登録されています。
昭和54年(1979)から上杉記念館と称し、郷土料理の提供、資料展示など、米沢の郷土料理の原点、鷹山公の「かてもの」を味わえる唯一の邸で、私も事前に予約し、献膳料理のランチメニュー"雪の膳"を頂きました。
以前は、2代景勝公(初代米沢藩主)を中心に左右交互に廟が建てられていましたが、越後春日山から会津を経て米沢城本丸に祀られていた謙信公のご遺骸が明治6年(1873)の米沢城解体に伴い、明治9年(1876)に上杉家廟所に移され、現在の謙信公を中心に整然と廟が立ち並ぶ景観になりました。
2代景勝公から8代重定公までは火葬での埋葬が行われ、御堂は入母屋造りで、9代治憲公から12代斉定公までは土葬となり、御堂も宝形造りとなっています。
東北は雪国で寒いという印象ですが、夏は以外にも大阪なんかより気温が高くて暑いですね。でも、月山や鳥海山などの山の上には残雪があるのが驚きです。
今回、米沢での夕食と昼食を珍しく予約したのですが、どちらも美味しかったし、ゆったり味わうことができました。
また、鶴岡では酒井氏、山形では最上氏、米沢では上杉氏など旧藩主が未だに慕われているところは驚きで、今年中に東北6県の百名城巡りを終えたいと思ってますが、お城だけでなく藩主についても学んでいきたいですね。
